前回のかんたんなあらすじ
北海道ローカル番組なのだから北海道の魅力をもっと発信しようということで、北海道全212市町村(放送当時)を全て巡ろう。どうせならカントリーサインをカードにして、出たカードの市町村順で巡ろうとなった。
途中名産品に舌鼓を打ちつつ移動していたどうでしょう軍団一行だが、函館市のお隣鹿部町へ着いた直後に引いたカードは猿払村。
大泉さんの仕事の都合もありギブアップ。
リベンジを誓い、カントリーサインの旅1に幕を閉じた。
今回はそのリベンジ編。カントリーサインの旅2である。
札幌市→猿払村
とにもかくにも、前回最後に出した猿払村へ向かわなければ話が進まない。
時は1997年10月31日金曜日、午後9時45分。HTB制作スタジオにてヨーロッパ21カ国完全制覇の枠取り直後から始まる。
枠取りを手伝っていたスタッフさんから、「今度はどこ行くの」と聞かれ、猿払村と答える。
「猿払村?あこれから?ハッハ!」と笑われる始末。
あまり気乗りしない状態ではあるが、目的地である猿払村へ向かうのであった。
道中は非常に濃いトークが繰り広げられるのだが、それは本編を観てほしい。
札幌から道央道を使って旭川へ。国道40号、国道275号、国道238号をを経由して猿払村へ夜通し走り続ける。
猿払村到着
ようやくスタート地点に到着。時は午前5時20分。スタジオでの枠取りを含めれば既に7時間以上が経過している。
今回のカントリーサインの旅は事前告知をしていたこともあり、猿払村にはたくさんのバカが集結していた。
Googleマップ基準では321キロ。移動時間は4時間47分。
スタート地点へ向かうだけで企画にうんざりする距離。
猿払村→追分町
お次のカントリーサインはこれ。
端的に言えば、新千歳空港がある千歳市の隣。追分町。
いま来た道を戻るどころか、出発地であるHTB本社よりももっと南へ。212市町村を回る企画であるのに、大幅なタイムロスとなってしまった。
なお現在、追分町は存在しない。
平成の大合併に伴い、追分町と町早来町が合併して安平町となっている。
追分町(現:安平町)到着
現在は追分町が存在しておらず、追分町と合併した旧早来町との境目辺りと思われる場所を記載しています。
早来町付近にいるという車中の会話(テロップ)より、旧北海道市町村地図を参考にして、一行が使ったと思われる道路の候補を絞り込んで特定しています。
当時の風景と現在の風景を比較すると異なる箇所(看板の有無や街灯の有無)があるため、あくまでも参考程度にしてください。
(旧)追分町に到着。
推定移動距離は381キロ。総移動時間5時間40分のロングドライブ。
旭川辺りまでは下道を使い、そこから千歳まで高速、あとは降りてやや南方(旧早来町)から北上する形で走れば、ほぼ本編通りに(旧)追分町カントリーサイン跡に着く。
追分町→丸瀬布町
お次のカントリーサインはこれ。
丸瀬布町。旭川からずぅ~~~っと東へ行った場所。
またしてもやらかしてしまった。
視聴者からは「この旅を楽しみにしています」といったハガキが寄せられ渋々旅に出いてたのだが、目新しさもなく「やる意味があるのか」と、全員が移動中に自問自答していたこの企画。
追分町→丸瀬布町といううんざりする道のりが確定したことにより、第3回カントリーサインの旅は完全に消滅することとなった。
丸瀬布町到着
追分町と同様に、市町村合併によって丸瀬布町はという市町村は存在しなくなっている(「丸瀬布」という地名は現在も残っている)。現在は遠軽町の一部に旧丸瀬布町が含まれている形。
追分町のようにまた聖地探しに時間がかかるかと思いきや、本編ではカントリーサインがトンネルの手前に設置されていたこともあり、一瞬で特定することができた。
現在ではより効率的なルートもあるのだが、本編では一度高速を使って札幌近辺まで戻り、そこから旭川まで高速。以降は39号・273号・333号を走って当該の場所へ向かうこととなる。
4時間超、287キロ。
あいも変わらずぶっ飛んだ距離を軽々と叩き出す北海道。
余談ではあるが、日本一面積の小さい都道府県こと香川県。香川県の最東端から最西端付近までの距離は高速を使って1.5時間、100キロ超。どうでしょう班はこの香川ルートを余裕で往復できる距離を、カントリーサインカードなるものによって振り回され続けているのである。
丸瀬布町→興部町
お次のカントリーサインはこれ。
近年稀に見る大当たりを引いた大泉さん。次の目的地は興部町。
現在いる場所からほぼ真上である。
興部町到着
雨に打たれようと、
風に吹かれようと、
ただ黙々と走り続けたどうでしょう軍団。
能取湖を横目に、丸瀬布から17時間かけて興部町へ到着した。
途中宿泊したお宿は能取の荘 かがり屋さん。
詳しい旅程については省略されていたため、どのようなルートを用いたのかは不明。
おおよそ丸瀬布町から能取の荘かがり屋へ向かい、翌朝は能取湖を眺めつつ海岸沿いを走って市境に到達したのではと推測される。
興部町→下川町
お次のカントリーサインはこれ。
今度はミスターが大当たり!!
文字通りお隣、下川町を引いた。
またしても大当たり。幌加内を行ったり来たりのどうでしょう軍団は近めの名寄市を引いた。再び国道275号を走って幌加内、その後は国道239号を使って士別市、最後に国道40号を使って名寄へ向かう。
下川町到着
隣町とはいえ50分、50キロ。相変わらず北海道らしい距離である。
途中牛が喧嘩していたら仲裁するのも忘れずに。
(この件について、詳しくは本編を視聴してみてほしい)
下川町→???(大成町・上ノ国町)
お次のカントリーサインはこれ。
上ノ国町。
「この企画ね、つまんない」
鈴井さんの言葉が虚しく響き渡る。
魔神からダメ人間の烙印を押され、上ノ国へ…と思いきや。
偶然にも同様の企画をしている集団が通りかかる。水曜どうでしょうの大ファンらしいので、彼らに上ノ国町のカードをプレゼントして、一行は再抽選をする。
どうせならと居合わせたファンに引いてもらった次の行き先は大成町。
上ノ国町のほぼ隣。ズルをすればちゃんと罰が当たることを悟った一行。ファンに押し付けた渡した上ノ国町のカードも回収し、両方の市町村へ向かうこととした。
なおカントリーサインの旅1では、豊頃町から鹿部町へ行く際に登別温泉の魅力に負けてあっさり一泊したのだが、今回も似たようなルートを通る。
大泉さんはさも当然のごとく今回も登別温泉で一泊(道中ミスターが夫人へ電話している内容からも登別温泉で一泊するような表現をしていた)するつもりだったのだが、それは真っ赤な嘘。
ミスターの希望により、今回は登別温泉で泊まらずそのまま大成町・上ノ国町を目指すこととしたどうでしょう軍団一行。またしても大泉さんだけ何も知らない状況で車は走り続ける。
一人何も知らずに茶番を続ける大泉さん。
大泉さんの期待も虚しく、無常にも大成町一直線への道を選んだミスター。このあと長々と愚痴を垂れ流し、車中のトークにも花が咲く。詳しくは本編を観てほしい。
大成町到着
一通りの”見どころ”も終え、一行は旧大成町(現久遠郡せたな町)に到着。
本編でも進行方向右側にカントリーサインが掲示されていてどういうことだ!?となっていたのだが、現在も進行方向右側にせたな町のカントリーサインが掲げられている。
下川町から6時間9分。495キロ。同じ都道府県内を走るだけなのにこんな距離を走らなければいけないのは、全国47都道府県の中でも北海道だけ。道民の皆様方におかれましては、是非とも誇っていただきたい。
上ノ国町到着
途中平田内温泉(大泉さん闘痔の旅で寄った”温泉(?)”)に寄ろうとしたのだが、通行止めのため素直に上ノ国町を目指す。
旧大成町から1時間弱、約50キロ。満身創痍のどうでしょう軍団であるが、ミスターはまだまだやる気十分。
上ノ国町→生田原町
お次のカントリーサインはこれ。
コミカルな絵が特徴の町。皆疲れからかセールスポイントなんぞつゆ知らず。さっさと目的地を隠しているシールを剥がすと、そこに現れたのは生田原町の文字。
無念のギブアップ。
「着くのは何ヶ月後になるのかなぁ?」という藤村からの問に対し、「雪が溶けたら👋」と手を振って挨拶するミスター。
こうしてカントリーサインの旅自体に幕が閉じられたのであった。
(2023年11月時点で、カントリーサインの旅の続きは行われていない)
総移動距離・時間
出発地 | 目的地 | 移動距離 | 移動時間 |
カントリーサイン1 | |||
札幌市 | 夕張市 | 47.5km | 55分 |
夕張市 | 幌加内町 | 147km | 2時間11分 |
幌加内町 | 雨竜町 | 42.2km | 46分 |
雨竜町 | 名寄市 | 119km | 2時間5分 |
名寄市 | 豊頃町 | 280km | 5時間6分 |
豊頃町 | 鹿部町 | 483km | 7時間49分 |
総移動距離 | 総移動時間 | ||
1118.8km | 18.9時間 | ||
カントリーサイン2 | |||
札幌市 | 猿払村 | 321km | 4時間47分 |
猿払村 | 追分町 | 381km | 5時間40分 |
追分町 | 丸瀬布町 | 287km | 4時間6分 |
丸瀬布町 | 興部町 | 199km | 3時間19分 |
興部町 | 下川町 | 50.6km | 47分 |
下川町 | 大成町 | 495km | 6時間9分 |
大成町 | 上ノ国町 | 49.2km | 57分 |
総移動距離 | 総移動時間 | ||
1782.8km | 24.8時間 |
シリーズ通しで2,900km超、44時間弱の長旅となった。
次回カントリーサインの旅3は…と言いたいところだが、先程ミスターが発した通り、雪が溶けたら👋やるとのこと。いつ溶けるかは言及していない。というより、今後もやらないと公言されている。
別企画の十勝二十番勝負で類似した撮影が行われているが、当然十勝地方は北海道の中でもごく一部の限られた場所。なんならそれすら10市町村訪れた時点で挫折。
“水曜どうでしょう”としてカントリーサインの旅が行われることは恐らく二度とないのだろう。
余談ではあるが、HTBローカル番組であるオクラホマの北海道完全制覇の旅では、移動はヒッチハイクで、宿は野宿か誰かの家に泊めてもらいながら道内全市町村を巡る番組をしていた。こちらは途中市町村合併によって訪問する市町村数が減少しながらも、2015年に無事ゴールを果たしている。
事実上の後継企画では無事目的を果たせており、なおかつミスターも水曜どうでしょうを対比にコメントしていた。どうしてもカントリーサインの旅の続きを観たいのであれば、オクラホマの北海道完全制覇の旅を観てほしい。
コメント